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ひかるねこ
あんずの部屋 その壱

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やっぱり出会いってこんなものです
 こちらがいくら気を付けていても子猫との出会いは突然に唐突にやってくるものなんですね。でも今回の場合はほんと「なんでこんなところに〜!」て具合の出会いでした。
 それは忘れもしない2004年6月10日の朝のこと(三羽烏との正確な出会いの日はだんだん不確かな記憶となりつつある今日この頃。)。いつも通りの朝の通勤風景。満員電車を降りあとは勤め先の会社まで歩くだけ。Suicaで改札を通過して駅のガード下にさしかかると前方の人々がちと怪しい動き。何かを見遣って振り返ったりで始め誰かケンカでもしてるのかなぁと思った。朝はみんなイライラしてるからなぁ、なんて思ってると僕の足下を何かが通過しようと。んっ!と見ると子猫が『ちゃっちゃっちゃっ』と(←こんな擬音がぴったりな感じで)駅改札方向へ歩いて行くじゃあーりませんか。で自分も後ろを見遣ってしばし思考回路回転(1回転だけ)。「里親探しじゃー!」と会社へ連れて行きました。

猫取りじゃありません!
 連れて来たけど、社内を野放しは危険ですから手ごろな段ボール箱へ入れたけど、これが元気元気で蓋開けとくとすぐ出て来ちゃうんです。で仕方なく可哀想だけど蓋閉めて幽閉状態。そしたら観念して大人しくしてましたね。お昼休みに猫缶とミルクを買って来てお食事。やっぱお腹空いてたんでしょう、よく食べました。ミルクはお腹壊さない程度にちょこっとだけ。残りは自分が飲んで(嫌いだけど)。夕方まで再度幽閉して帰宅です。
 困ったのは当然会社には移動用のゲージなんてありませんからどうやって連れて帰るかです。ってことで成り行き上紙袋に入れるしかなく、でもってこの紙袋もすぐに這い出てきちゃうんで口の部分をホチキスとガムテープで封して(←空気穴は確保してます。)。
 乗り継ぎも含め1時間は電車で移動。心配しつつ乗り込みましたが途中「
ビーィビーィ」って鳴き出して。そしたら周囲の人の僕を見る目の冷たいこと冷たいとこ。何か私が悪いことでもしているような目で見るんです。まず紙袋を見てから僕の顔へと刺すような視線。「違うんです〜、子猫を保護して家に連れて帰る途中なんですよ〜」と何度言いたかった事か。その後乗り換えた電車では静かにしててくれたけど、今度あまりにも静かなんでもしや酸欠でぐったりしてるのか?と心配になり次の乗り換え時に袋を開けて確認すると、大丈夫でした。でもこれで次の電車ではまた「ビーィビーィ」鳴き出してしまって失敗。あともう少しだから頑張ってくれ〜〜と車内一人で祈るのでした。

初めての女の子だー!
 家に着いてしまえばこちらのもの。まずはシャンプーです。いつものようにぬる湯でじゃぶじゃぶ。でもこのこはすごくきれい。風邪をひいてる様子はなく目ヤニは皆無。足もすすけてないし怪我もなし。ノミは少しいたけどそれでも今までで一番健康そう。
 タオルドライ&ドライヤーでさっぱりふわふわに。会社で確認済みでしたが女の子です。あるべきものが無い。これが女の子かぁーとやや童心に帰ったやらしい目つき。それにしても可愛いぞ。女の子ってことがさらなる拍車をかけますが、4匹はさすがに厳しいし釘も刺されてる。心を鬼にして里親探ししかあるまい。


    まだ緊張してますが、ん〜プリティー!

              

                 写真がぶれまくり。相当なおてんばになりそう。

   

    頼む動かないでくれー! 募集用の写真を撮るんだからー。

        

       これが第一回募集用写真。こんなんで見付かるかなぁ・・・不安

 隔離部屋にて。ちびっこです。
  女の子のこんな姿撮るなんてエッチ!クリック

         

           ようやく落ち着いてきて穏やかな表情に。ほらっ。

難航する里親探し
 毎週末の病院通いでうんちの検査・ワクチン接種と一通りの事は済ませていった。食欲もあって元気いっぱい体重も順調に増えてるので心配はなさそう。やっぱ問題は血液検査の結果です。
 今度ばかりは本腰入れて里親探し。チラシも作るけど時代はインターネット利用が主流だと思い検索したが世の中にこれほどまでに里親を探してる数が多いとは知らなかった。かわいい子猫がわんさか。いや〜難しそうだぞと及び腰。
 数ある中から選んだ募集サイトに掲載させて頂いたがさっぱり。1度だけ留守電に名前だけ入れてその後連絡なしってのがあったきり。写真が悪いのか?もっと可愛らしく写したのじゃないと。撮り手が悪いんでほんものの可愛さの1/10も伝わってない。それにやはり血液検査の結果が分かってないとなぁ。

へとへと二重生活
 隔離して一ヶ月ってのは長いもんだ。この間にどんどん可愛くなってくし愛情湧いちゃうよねぇ。帰宅してご飯食べてから遊んであげるんだけど、隔離部屋で一人お留守番状態だから物凄く嬉しいらしくて、部屋の中を駆けずり回ったり足下にちょこまかちょこまかと纏わりついてきて大変な騒ぎ。でも向こうの部屋じゃ三羽烏が僕の怪し気な行動に不信感を抱いてて、ストレスでも出たらこれまた大変なんでこっちとも遊んであげなきゃならず、すごく大変で疲れました。唯一の愉しみの晩酌もグラス片手に居眠り状態でこぼして大慌てなんてことがあったくらい。あーもったいない。

血液検査〜第二次募集
 検査の予定日も近付き陰性で同居OKだった時の為に三羽烏と部屋の扉のガラス越しに御対面させたりしたけど、なんとなくうまくやってくれそうな雰囲気。万が一里親が見付からなかった時も大丈夫!ってこんなこと考えてたらあかんって。
 ようやく期限の一ヶ月が経ちいよいよ血液検査です。またまたどきどきです。この結果いかんでは大変なことになります。晩酌のグラスを毎日こぼす状態になってしまうかも。あー心配だ。
 でも大丈夫でした!陰性!これでやっと三羽烏と一緒に出来る。って違う!本格的に里親探しが出来るぞーだ。血液検査陰性と謳ったチラシ・ネット用の広告を作らなきゃ。と息巻いたけど、ペット不可のお宅から連絡が来たきりでその後ぱたりと連絡無し。やはり4匹目なのか・・・


今度は可愛く撮れたぞ。これでどーだー。

        

             こんな仕種もじつにきゅーとです。

        

             嬉しくてたまらず、けりけりけりっ。

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