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ひかるねこ
歌舞伎の部屋 その壱

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ここから始まるストーリー
 当時(1997年)飲酒のせいか食べ過ぎかお腹まわりが情けなくなり体重も増えてきてたんで、近所の県立公園でジョギングなんて柄にもないことを始めた訳ですが、その何日目かにジョギングを終えて家の前で屈伸やら柔軟体操等でクールダウンしていると、何処かから猫の鳴き声が。
 「にゃーにゃーにゃー」(訳:
そこのアホんだらー飯持って来〜い!
とかなり大きな声で鳴き叫んでるのが耳に入って来て、声のする方角へ足を進めると暗闇の草むらに子猫発見!

ジャジャジャジャーン 
 運命っす

 お腹空かせてるんだろうと家に戻り何かを持って行ってあげた。すると先に誰かがご飯をあげた様子でお皿が置いてあった。もしかすると近所の誰かが飼うつもりで何処かから拾って来て、でもやっぱり飼えなくて(賃貸のアパートだし)この草むらに捨てたのかも。
 自分はそれまで動物を飼ったことなどなく、その時も飼ってあげようなどとは欠片も考えておらず、ただその鳴き声の可愛さにご飯をあげただけ。その日はそれで「じゃあね」って別れておしまいだったはずなんだけど、翌日もジョギングから帰って屈伸してるとまた声が聞こえてきて「まだ居たんだ〜。」と暗闇の草むらへ。今夜も何か食べ物を差し入れしてあげたら「にゃぁにゃぁ」と足下に纏わり着いて来て可愛いじゃないかーと思ったけど、暗闇の中目を凝らしてよーく見ると、
んんっ!ぎゃー片目が潰れてるやんけー!
とびびりまくり。そしたら撫でてあげることが出来なくなって、鉄の柵の上に登って逃げる始末。あぁ僕って非情な人間。

捕獲する
 そんなことが2〜3日あって週末を迎えることになるんだけど、天気予報は生憎の雨。この雨の中あそこで濡れてたら死んじゃうかなぁ〜と心配しつつ、この出来事を彼女に話すと「飼ってあげようよー。」ときなすった。彼女は拾った犬の天寿を全うさせた経験の持ち主。関係ないけど犬顔。
 ペットを飼った経験などないし特に猫が好きな訳でもなかったし、それよりもその時住んでいた所はペット不可の賃貸住宅。すぐ横に大家さんの住む家があり隠れて飼っても即効ばれること間違いなし。普通だったらそこで却下して話は終了、このホームページも存在しないことになるんだけど、死んじゃったら可哀想だしって心のどこかにひっかかる物があったのかな。経験者がいれば心強いし。「片目のにゃんにゃん」だということも伝えたうえで「じゃあ隠れて飼おう。」ってことになった。
 自分は残業しなきゃならなかったので、婦女子様に捕獲の件はまかせることに。「ところで今夜もあそこの草むらにいるんかなぁ?もういないんじゃなかろうか。」という気持ちのまま家に帰ると彼女が風呂場でノミとりシャンプーで格闘中だった。そしたら
ちゃんと両目きれいだよー。
との報告。どれどれと見るとあらほんと。かわいい顔じゃない!どうやら目やにが酷くて固まって目が開かなくなっていたみたい。発見した草むらは真っ暗だったからよく見えなかったのね。でもなによりでした。今でこそ片目や何かハンディを背負ってる猫でも愛情を持って接することは出来るけど、この時は初めてのことだったから腰引けてましたからねぇ。
 しかし歌舞伎のノミの酷いことと言ったら大変なものでした。シャンプーすると次から次へとノミが取れます。って言うか取りきれません。適当なところで見切りを付けましたが、目を凝らして見てみるとまだまだノミが走り回ってます。目と耳の間の毛の薄いところなど爪でつぶせそうにないくらい小さいのが無数に行き交ってました。でも自分不思議とちっとも痒くなりませんでした。

ういやつじゃ。
 それでもシャンプーが終わるとふわふわの可愛いにゃんこの出現。おめめもぱっちりできりっとした美形でござる。それに初めて間近で見る子猫の仕種のなんと可愛いことか。天使のにゃんにゃん。もう完全にまいってました。

 溺愛でしゅ!

ちっこいのー! 
 毛もじゃは許して

 拾って来た猫ってお腹壊してることが多いようですがこの子も例外にもれず下痢気味。おならも
ぷ〜やらす〜やらしてます。でも当然ネコトイレや砂などあるはずもなく、暫くして催してきた様子。そしたら部屋の隅に行ってプリプリっと。なんて健気なんだ〜とこんな事にも可愛さ倍増です。明日近くのペットショップでいろいろ購入してあげなきゃ。翌日トイレと砂とねこじゃらし、それと缶詰め&カリカリを購入。当面これでしのげる訳ですが、お腹は相変わらずだったし、ノミが完全に駆虫出来てるわけではないので、ちゃんと病院へ行かないといけませんね。
 ペットを飼ってないと意外とどこに動物病院があるか思い出せないものです。そういえばすぐ近くに一軒あったので覗きに行くがあまり繁盛してる様子はなく評判良くないんかなぁと躊躇いモード。もう一度、よーくかんがえよー、と黙考すると実家に帰る道中に一軒ありました。そこは駐車場もあり場合によっては止めきれないくらい患者さんが来てることもあるのを思い出し、それは評判が良いからなのだろうと判断。車で15分の所だけど以来かかりつけの病院としてお世話になることになりました。分からない事にはきちっと説明してくれるし優しいし間違いなく優良な動物病院であると確信しています。

 TVなんか見ちゃってますねぇ

ごま?
 一緒に寝るようになった歌舞伎くん(名前の由来は、八割れの顔が歌舞伎役者の隈取りのようだったからです)、いつも枕元にいて可愛いやつです。そんな枕元に白ゴマのようなものが落ちてるのにある日気付きます。ほんとゴマのようで自分が落としたものかと思ったがなぜこんな所に落ちてる?と疑問が浮かぶのは当然で、?マークを頭に乗せたまま歌舞伎を可愛がっているとその歌舞伎のお尻の周りに例のゴマが。つんつんと取ってあげてると穴の中からうにうにと動く白い糸状の物が出て来て、暫くするとゴマに変身。そうです、ゴマと思ったのはお腹の中にいる虫、条虫の成れの果てだったのです。食べなくてよかったー。
 この条虫っていうのはノミがいた猫には間違いなくいて下痢などの原因とのことなので、猫を拾われた方は必ず駆虫薬を飲ませて下さい。もちろん動物病院で処方されたものですよ!虫下しだけじゃなく薬全部ですから。間違っても人間用の薬は与えないで下さい。歌舞伎ももちろん飲ませてお腹すっきり、下痢の症状もみるみる改善されていったのでした。ノミもフロントラインをスプレーして頂き完全に駆虫されました。

順調に発育中!
「見るんやない!」

ぐっすりお休み中 
 「なんやー」

 公園デビュー!嫌がってます
ジョギングした公園へ度々連れ出しましたが歌舞伎にはいい迷惑だったようです。いまじゃもがくパワーを押さえきれないため、このような外出は出来なくなりました。ちと寂しいぞ。

様々な想い出
 長い付き合いになりインパクトのあるエピソードが数々存在するけどそれぞれの前後がはっきりしなくなっており健忘症極まれりって状態ですので思い付くままご紹介ってことでご了承ください。
エピソード1 藪猫
 大家さんがすぐ隣に住むペット不可のアパートに住みながらも外出許可猫だった歌舞伎。ある夜外出したきり帰って来ません。心配して探しますがどこからも首輪の鈴の音が聞こえてきません。朝方までには帰ってくるだろうと就寝するもタイマーで目覚めるまで音沙汰なし。サラリーマンである私は出勤しなくてはいけないので、超心配ではあったが会社へ。
 残業もそこそこに帰宅して近所を探しますがやはり見当たらず。近くの道路で成れの果てとなった姿も見られないので元気なんだろうとは思うけど、いったい何処へ行ったのやら。考えてみますが大きな道路を渡るのはあまり考えられず住宅街を徘徊してるのかと各ご家庭を怪しまれずに覗き込みますが(←十分怪しい!)やはり居ません。そこで閃いたのがアパートの直ぐ横にある歩道橋です(歌舞伎を発見した草むらは歩道橋の付け根でした)。

  ここが怪しい! 

撮影してるあたりで子猫の歌舞伎が鳴いてたんです。ここを渡ってやぶへ潜り込んだか?

 もしかしてこの歩道橋を渡ったんかと捜索開始です。渡りきった所の先には崖に密生する竹やぶが存在します。こんな所に入り込むのは小学生の時のくわがた探し以来です。恐る恐るガサゴソとやぶに侵入し「にゃーにゃー」と猫撫声を発するとやぶの向こうから
にゃー!(ちりんちりん)、にゃー!
と歌舞伎の登場。
 しかしさらなる探検を続けるつもりか私の前を横切って行こうとしますのでむんずと掴んで捕獲成功!です。やぶの中が相当楽しかったのでしょうが心配かけんでくれー!まったく。

エピソード2 初恋(?)
 ある時近所に黒猫がいるのに気付きました。首輪もしておりどこかの飼い猫の様です。すでに虚勢手術も済んでいるせいか歌舞伎もすんなり受け入れて仲良くしています。私にも慣れそのうち黒猫ちゃんベランダより我が家へ入って来たりもします。首輪の名札には「ジジ」とネーミング(ベタですね)。そんな姿を目を細めて見ていると何が癇に触ったか歌舞伎が激しく怒って喧嘩が始まってしまいました。人様の飼い猫を傷付けたらまずいと手を伸ばして仲裁に入ると激昂し興奮している歌舞伎が「バリバリ!ガブッ!」っと私の左手に喰らい付きました。鋭い牙はぶっすりと突き刺さるし手首には無数の爪痕。もう少し深ければ動脈まで行って逝ってしまうところでした。
 昼間そんなことがあったにも関わらず、その夜
まやちゃん(ギャバ嬢)に会いたくて店まで出掛け傷付いた腕をネタに盛り上がり酔っぱらう私も恋をしていたのでしょうか・・・。

エピソード3 武闘派伝説
 みるみる成長した歌舞伎は子猫の可愛さもすっかり卒業し大人の猫へと変貌をとげました。夜毎外出し出先で猫に出くわすと毎度「ふぎゃー!ぎゃおー!」となる訳ですが、大家さんに隠れて飼ってる(←どこが!)私は気が気じゃありません。それに怪我をして病気をもらっては大変です(←だったら出すな)。その日も「あーー、始まっちまった」と心配している所へご帰還です。物凄い興奮状態でいきり立ってます。

 鼻を爪でやられてます 

出血してますが負けてやられた風には見えずガタイの大きさもあってつえーのかも。

この写真が虚勢手術前か後か分からないけど、今の住まいに移ってからものらちゃんが庭に現われると「ぎゃおーーー!」となるところを見ると元来武闘派の血が流れているものと思われます。

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